予防歯科

症状が出てから歯科医院に通うのではなく、治療のために歯科医院に通わなくていいようにしたいものです。

家庭で使う歯ブラシやフロスで届くのは歯の表面と歯周ポケットの浅い所だけです。実は歯科医院のPMTC（専門的機械的歯面清掃）ですら歯の表面の清掃にとどまり、歯の中や歯周組織の中に入った菌は専用の器具・機械を用いたプロの手でも掻き取りって減らすことしかできません。

定期的に歯科医院に通いプロのクリーニングを受けることで、口腔内にひそむ虫歯や歯周病の原因菌を減らすことができます。それは、歯科疾患にかかるリスクを減らすということを意味します。治療が終わってもクリーニングやメインテナンスに歯科医院に通い、良好なお口を保つことが歯科では最大の予防です。

唾液には殺菌作用があり、十分な量の唾液は口腔内の様々な細菌を洗い流すので、虫歯予防に大きな効果を発揮します。薬の影響で唾液が出にくくなったり、微小循環障害、組織の低酸素、免疫力低下などの全身状態悪化が歯科疾患の悪化にそのまま反映されます。医科のご理解が得られて悪化要因が改善されれば、それは歯科疾患の予防に直結します。